寒い冬なんか嫌いサ!
夏はまだか!
by 野口越生 1985.1.1
もうそこまでやってきた夏を前に、今年はどうやって過ごそうかと考えているみさん。あなたの部屋にゆったりと流れる時間と空気をプレゼント! トロピカル・ミュージックの王者 “サルザをBGMに夏を過ごす!
PM2:00
プールでひと泳ぎして部屋に戻った年後2時。外は無風状態、開け放した窓からは熱い空気がジワジワと押し寄せる。
エアコンの効いた部屋、ブラインドごしの光緑とは無縁な私の生活。 せめて南の島の昼下がりの気分を味わおうと日よけのすだれをおろし、よく冷えたビールを抜いた。
こんな時のBGMは気だるくルーズなもの、音もあまりシャープじゃないほうがいいということで、ソノーラ・ポンセーニャの“ラ・オルケスタ・デ・ミ・ティエラ(インカJMIS-1064 1978年)を。凝ったアレンジが特色のソノーラ・ポセーニャもこの頃はまだローカル・バンドの音で、緊張感のある曲は少なく、ボレーロからメレンゲまで、午後の日差しを避けたものういPM2:00のサルサなのだ。 すだれごしに見える通りに人影はない。
PM8:00
夏の太陽が沈んでも気温はいっこうに下がらない。熱を持った空気が、汗のひかない膚にまとわりつく。 やはりエアコンはない。部屋の温度を3度下げる音楽がほしいということで、サントス・コローンの“パラ・レコルダール” (ヌエストロN-111 1982年)。ハイ・ファイ・セットでヒットした”フィーリング”をはじめ、全28曲のボレーロ・メドレーで、いわゆるラテン・タッチのピアノとクールなストリングスと女性コーラスにつつまれ、サントス・コローンの甘いボーカルがココナツとくちなしの香りをはこんできて、よどんだ空気が一転、南の島のロマンチック”な夜にかわるのだ。ラムをベースにしたカクテルでも飲みながらどうぞ。
次回はレロライ”夏の号に、「雪の降夜はホットなサルサ」のテーマでお送りいたします。
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